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フリーランス営業の単価相場2026|稼動形態別と契約フェーズで読み解く

2026 5/05
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May 5, 2026



フリーランス営業の単価相場2026|稼動形態別と契約フェーズで読み解く

フリーランス営業の単価相場2026|稼動形態別と契約フェーズで読み解く

⏱ 読了時間: 約8分
🗓 最終更新: 2026年05月06日
目次

フリーランス営業の市場規模と単価の現状

フリーランス営業として独立する人が、2024年から2026年にかけて増えている。背景には特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(通称フリーランス保護法、2024年11月施行)の整備、SaaS業界の営業外注ニーズ拡大、ジョブ型雇用の浸透がある。

市場規模の推移

国内のフリーランス人口は、内閣官房が2020年に公表した試算で約462万人。一方、ランサーズの2021年調査では1,577万人と、調査機関や定義によって数百万人〜1,000万人超まで大きく振れる。「広義で数百万人規模」と捉えるのが実態に近い。

そのうち営業職に絞った人数については、現時点で公的統計が存在しないため正確な人数は不明だ。ただしSaaS・IT・人材・不動産などBtoBの分野で、契約後の継続案件として営業を切り出す企業が増えており、肌感としては年々拡大している(※当社取材ベース)。

直近1〜2年の特徴は、「単発の代行案件」から「数ヶ月単位のチーム参画」へとニーズがシフトしていること。短期で数を稼ぐ案件より、3〜12ヶ月で深く入る案件が増えた。

単価の中央値と分布

フリーランス営業の月額単価の分布は、おおまかに以下のとおり。

月額単価レンジ 該当者の比率(目安) 主な案件タイプ
5万円未満 30% 単発・スポット代行
5〜15万円 35% 週2程度の継続案件
15〜40万円 25% 週3〜4のフル稼働ハイブリッド
40〜80万円 8% フルコミット・専門性高
80万円超 2% アドバイザリー・大企業向け

※当社取材および各種マッチングサービスの公開情報をもとにした肌感値。公式な統計ではない。

中央値は月15万円前後。正社員で年収500〜600万円相当を狙うには、月40万円超のレンジに入る必要がある。

単価が動く3つの要因

同じ「フリーランス営業」でも、単価には大きな差がつく。差を生む要因は3つに整理できる。

  1. 稼働時間の長さ:週2と週5では稼働時間が約2.5倍になる。さらに長時間コミットする人材ほど時間単価も上がりやすいため、総報酬として3倍以上の差がつく事例もある
  2. 業界・商材の専門性:SaaS・金融・医療など専門領域があると1.5〜2倍
  3. 役割の高さ:プレイヤーよりマネージャー・戦略立案で1.5倍以上

これら3つの要素が組み合わさることで、月単価が大きく変動する。

稼働形態別の単価相場

フリーランス営業の働き方は4タイプに大別できる。それぞれの単価感を整理する。

①スポット型(単発・1〜3ヶ月)

短期で特定タスクを切り出す案件。

  • 単価:1案件1〜10万円、または時給2,000〜4,000円
  • 案件例:展示会のブース対応、アポ獲得キャンペーン、特定商材の市場調査
  • メリット:参入しやすい、複数案件を並行しやすい
  • デメリット:継続性なし、収入が不安定

実績ゼロからスタートするなら、ここから入るのが現実的。3〜5案件こなして実績を作ってから次のステップへ。

②週2継続型

副業としても両立可能なレンジ。

  • 単価:月8〜18万円
  • 業務量:週8〜12時間
  • 案件例:SaaS企業のインサイドセールス、新規開拓のメール配信、商談前ヒアリング
  • メリット:継続性があり、定例報酬で生活設計しやすい
  • デメリット:成果が見えにくい時期もある

副業特化型マッチングサービスで多く流通する。

③週3〜4ハイブリッド型

フリーランス本業として現実的なライン。

  • 単価:月20〜45万円
  • 業務量:週20〜30時間
  • 案件例:商談クロージング担当、特定アカウントの担当、営業組織の立て直し支援
  • メリット:本業として成立する報酬、専門性を深められる
  • デメリット:複数案件の並行は難しい、フルコミットの圧力

このレンジで2〜3年積み、業界・役割の条件が揃えば、月単価50万円以上へのステップアップも狙える。

④フルコミット・アドバイザリー型

フリーランス営業の頂点。

  • 単価:月50万〜120万円(または成果報酬)
  • 業務量:週30〜40時間
  • 案件例:スタートアップの営業組織立ち上げ、エンプラ向け新商材の市場開拓
  • メリット:高単価、戦略レイヤーへの関与
  • デメリット:実質的にフルタイム雇用と変わらない、契約終了時のリスク大

ここに到達するには、5年以上の業界経験+実績の可視化(成果データ・顧客企業のロゴ使用許諾など)が必要。

業界・商材別の単価相場

業界によって単価感が異なる。代表的な分野を比較する(※当社取材および各種マッチングサービスの公開情報ベース)。

単価が高い領域

分野 月額単価レンジ 高い理由
SaaS(特にエンプラ向け) 30〜80万円 商材単価が高く、商談1件の重要度が大きい
金融・保険 35〜70万円 規制業界で参入障壁が高い
医療機器・製薬 30〜70万円 専門知識(医療用語・薬機法)が必要
高級不動産 40〜80万円 1件の売上規模が大きい
海外向け営業(英語必須) 50〜100万円 言語スキルが希少

単価が中位の領域

分野 月額単価レンジ 特徴
一般向けSaaS(中小企業向け) 15〜35万円 案件量は多いが単価は中位
人材紹介 15〜30万円 成果報酬比率が高い
Web系広告・マーケティング営業 18〜35万円 デジタル知識が前提
製造業(部品・機械) 15〜30万円 既存顧客対応が中心

単価が低い領域

分野 月額単価レンジ 注意点
訪問販売・テレアポ単独 8〜15万円 専門性が積み上がりにくい
一般消費財の店舗営業 5〜12万円 業界の単価水準が低い
ボランタリー型のリファラル営業 5〜10万円 + 成果報酬 安定収入になりにくい

参入する分野を選ぶときは、自分の経験と単価の高さのバランスで判断する。経験のない分野でも、専門性を後付けで身につける戦略は十分あり得る。

フリーランス営業の単価交渉で押さえる5つの原則

単価は「相手から提示される」ものでもあり、「自分から交渉する」ものでもある。交渉で勝つための原則を整理する。

①相場を3社分、必ず把握しておく

単価交渉の最大の武器は「相場を知っていること」。

  • 副業特化型マッチングサービスの公開案件で、類似条件の案件を3件以上ピックアップ
  • ビジネスSNSで同業のフリーランス営業のプロフィールを確認
  • 業界団体(フリーランス協会など)の調査レポートを年1回チェック

これで「自分の相場感」を持つ。交渉時に「同条件の案件で月◯万円という事例がある」と数字で示せると説得力が増す。

②自分の希望単価を1.2倍で提示する

交渉では、自分の希望価格より少し高めの数字を最初に出す。

  • 月30万円欲しいなら、提示は月35〜40万円
  • 月20万円が目標なら、提示は月25万円

最初の提示が交渉のアンカーになる。低く出すと、そこから上がる余地は小さい。

③成果連動を組み合わせる

固定報酬だけだと交渉が硬直する。固定+成果連動の組み合わせを提案すると、双方にメリットが生まれる。

  • 月20万円の固定 + 受注1件あたり3万円の成果報酬
  • 月15万円の固定 + 月次MRR増加の10%

発注者は「固定費の上限」を抑えられるし、受注者は「上振れの可能性」を持てる。双方が前向きに合意しやすい設計になる。

④継続契約と更新条項を最初に握る

単発で終わる契約と、継続を前提とした契約では、心の余裕が違う。

  • 「3ヶ月後に成果に応じて単価見直しの面談を行う」
  • 「6ヶ月以降は月◯万円に増額(条件達成時)」

これらを契約書に盛り込むと、双方の長期コミットを明文化できる。

⑤撤退ラインを最初に決めておく

交渉では「これより低ければ受けない」という最低ラインを事前に決めておく。

  • 時給換算で3,000円未満は受けない(業界水準の下位)
  • 月額の場合、経費を引いた手取りが◯万円を切るなら受けない
  • 競業避止条項が過度に広範なら受けない

明確な撤退ラインがあると、交渉中に焦って妥協する事態を避けられる。

フリーランス営業として安定収入を得る現実的なロードマップ

最後に、これからフリーランス営業を目指す人に向けた12ヶ月のロードマップを示す。なお、以下は順調に進んだ場合の上振れ事例で、楽観シナリオであることを前提に読んでほしい。実際のペースは個人差が大きい。

月1〜3:基盤づくり

最初の3ヶ月は、稼ぐより仕組みを作る期間。

  • 屋号と請求書の準備(インボイス登録は取引先が課税事業者なら検討。年間売上1,000万円以下の免税事業者にとっては課税事業者化の判断を伴う重大な選択になるため、税理士への相談を推奨)
  • 自分の専門領域を3つ以下に絞る(業界×職種×役割)
  • LinkedIn・Xのプロフィールを整える(過去実績の数値化)
  • 名刺・自己紹介資料の作成
  • 副業特化型マッチングサービスへの登録(2〜3つ)

この期間の収入目標:月5〜10万円(スポット案件)。基盤投資の期間と捉える。

月4〜6:継続案件1本目を獲得

3ヶ月の実績を持って、継続案件にチャレンジする。

  • 過去3ヶ月の実績をポートフォリオ化(数字+具体的な工程)
  • 知人・前職人脈に「今こういう仕事をしている」と発信
  • マッチングサービスで週2継続案件にエントリー
  • 1社目の継続契約を獲得(月10〜15万円)

この期間の収入目標:月15〜25万円。継続契約が1本決まれば一気に安定する。

月7〜9:複数案件の並行へ拡張

1本目の継続が安定したら、2本目・3本目を増やす。

  • 1社目で成果を出し、評価面談で単価アップ交渉
  • 2社目(別業界)の継続契約を追加
  • 業界横断の知見を発信し始める(noteや業界メディア)

この期間の収入目標:月30〜50万円。フリーランスとして生活が成り立つ水準に近づく。

月10〜12:戦略レイヤーへのシフト

1年経った段階で、プレイヤーから戦略・組織側に踏み込む。

  • 既存クライアントに「組織の立て直し支援」を提案(単価アップ)
  • 新規クライアントには戦略・仕組み構築を売り物にする
  • 条件次第ではアドバイザリー契約・顧問契約の打診を受けることもある

この期間の収入目標:月50〜80万円。1年前と比べて、収入は2〜3倍に伸びる人が多い(実績や業界条件によって幅は大きい)。

1年後の節目で見直すべき3つの指標

12ヶ月経ったら、以下を冷静に振り返る。

  1. 時給換算:自分の労働時間に対する手取り。年収÷年間稼働時間で算出
  2. 顧客の質:1年前と比べて、相手にしている顧客のレベルが上がっているか
  3. 継続率:契約を更新してくれるクライアントの比率

これらが前年比でプラスなら順調。横ばいや下降なら、戦略を見直すタイミングだ。



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